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ふくろう通信 オレンジ計画

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ふくろう通信

2015年9月

 

アメリカのオレンジ計画について 

     

アメリカ史は戦争に次ぐ戦争の歴史であることがわかります。%e3%82%aa%e3%83%ac%e3%83%b3%e3%82%b8%e8%a8%88%e7%94%bb

西部開拓という名でインディアンの多くを殺し、土地を奪い、その後はメキシコやスペイン等と争い、領土を拡張。
ハワイなど太平洋の島々も彼らのものとなりました。
米国のみならず、今次の大戦までは日本や欧州の列強はみんな戦争に狂奔した帝国主義の時代でした。

ただアメリカの場合は第2次大戦後も朝鮮戦争やベトナム戦争、対イラク、アフガニスタン戦など、多くの戦争に加担しました。
アメリカには膨大な規模の軍需産業があり、この維持のためにも定期的に戦争をする必要があるといわれています。
とにかく戦争をよくやる国です。

 

さて皆さんはオレンジ計画をご存じでしょうか。
今回は明治時代からずっと作戦を立て、日本を仮想敵国に見做して準備していたアメリカについてです。

 

 

★日清戦争のわずか2年後の1897年に、アメリカはもう日本を仮想敵国として、対日戦略を策定しました。
その後1919年に非公式に立案され、1924年初頭、アメリカの陸海軍合同会議で採用されました。
仮想敵国は様々な色に分かれ、同盟国のイギリスさえも対象とされ、これはレッドプラン、ドイツはブラックプラン、カナダはクリムゾンプラン(明るい赤紫色)、メキシコに対してはグリーンプラン、日本に対してはオレンジプランでした。

ドイツに対してはブラックという色であり、非常に強く意識していたようで、最も仮想敵国意識が強いものと思われます。
そしてその通り、ドイツと日本はアメリカの敵となって、戦争が行われたわけです。

アメリカは、敵対する可能性のあるすべての国(たとえ同盟関係があろうとも)に対して、仮想敵国として綿密な戦争計画を立てていました。
ひるがえって日本の海軍はアメリカを主要仮想敵国として計画をたてましたが、海軍と仲の悪かった陸軍はソ連を仮想敵国としていて、アメリカとの戦争は想定していなかったようです。
現在の日本の自衛隊でも当然、様々な戦略があることでしょう。

 

 

★私がここで感じたことはアメリカはかなり長いスパンで計画を立て、そしていざとなったら、その計画に沿って実行するという恐るべき国であるということです。
日本には残念ながらアメリカの様な、長期の計画性と柔軟な計画の変更、必要とあれば、外交で日本を孤立させ、戦争に追い込むようなずるさにもつながる賢さもなく、ちぐはぐでした。何千年前から続く戦争、人間はその性(さが)からは抜け出すことは容易にでない、ということはこれからも当然戦争は続くと踏まなければなりません。

私たちの国は戦後70年間平和な環境であり、戦争で死んだ者はいませんでした。
しかし戦後、周りの主要なアジアの国たちはみんな戦争を経験しています。
これからも安全でいられるか?

 

★大統領選共和党の立候補者、資産家トランプ氏(右写真)は8月26日、日米安全保障条約について触れ、「日本が攻撃されたらアメリカは直ちに駆けつけなければならないが、アメリカが攻撃を受けても日本は助ける必要がない」と指摘し、不公平だと主張しました。%e3%83%88%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%97

ということはアメリカが戦争に巻き込まれたら当然助けるべきだと言いたいのでしょう。
日本にはその覚悟はあるのか、好戦国アメリカと運命を共にすべきなのかは大いに疑問です。アメリカは同盟国でさえ仮想敵国とする国です。
日本に対しても当然、まだ本心では信用できない国と考えて警戒しています。

そのため今でも日本に対してスパイや盗聴は日常茶飯なこと。東京、大阪、横浜、名古屋、その他中小の都市を焼夷弾で壊滅させ、最後に広島と長崎を原子爆弾を落として非戦闘員の市民を大量に殺害したアメリカ、日本人も心中では愛憎が相半ばしています。

 

★中国や韓国、北朝鮮とは決して良好な関係でない日本、本当にこれからの舵取りが大変です。

 

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