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ふくろう通信 破局噴火

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ふくろう通信

2012年10月

 

破局噴火

最近は日本を含め巨大地震が世界各地で頻発したり、異常気象による洪水、干ばつ、森林火災、竜巻などが多く見られたりして大きな被害がみられています。

日本においては地震の活動期に入ったということで、さらなる大地震の備えをするように関係者は警告を発しています。
そういえば不気味なことに、あまり地震のない長崎でも久しぶり地震がありました。

火山噴火に関しては地震と連動しており、富士山の噴火もとりだたされています。

私は前にも書いたように、噴火の夢を時々見ますし、高校時代は地学部でしたのでこの辺は興味津々のところでもあります。前回は長崎火山をご紹介しましたが今回は壊滅的超巨大噴火、破局噴火についてです。

 

破局噴火とは、通常の噴火との相違:
長崎県では1990年から1995年にかけて普賢岳の噴火で、火砕流による44名の死者もあり、大きな被害がでましたが、これくらいの噴火はまだ地方的な被害に限定されます。
ところが破局噴火は地球規模で環境変化を起こしたり、文明を滅ぼしたり、大量死を起こす原因となる壊滅的な噴火形式をいいます。

ただし破局噴火とは石原耀の小説「死都日本」の中で作った造語であり、学問的にはウルトラプリニー式噴火といいます。
ふつうの火山噴火との規模の相違を簡単に言えば、雲仙普賢岳の噴火規模を1とすれば、今後起こるであろう北米、超巨大火山イエローストーンでの破局噴火では1000万倍となり、途方もない噴火規模となります。

 

イエローストーン火山の破局噴火:
もしこれが起こったとすると、イギリスの科学者のシュミレーションによれば、4日以内で大量の火山灰がヨーロッパに到着します。また米国の75%の土地の環境が変わり、火山から半径1000km以内に住む90%の人が火山灰、ガスで窒息死しします。地球の平均気温は10度低下し、その寒冷気候は6年から10年続くとされ、世界的な大変動となります。

 

日本における破局噴火:
日本では7000年~1万年に1回の頻度で破局噴火がおこっています。
7300年前に鹿児島県南方沖の海底火山、鬼界カルデラで起きた巨大噴火が最後で、現在まで噴火は見られていません。
この時の噴火により、当時の南九州で栄えていた縄文文化が壊滅したことは、考古学上よく知られています。

 

死都日本:
大変スケールの大きい、実に興味深い本です。
著者の石原耀は医者で、私と同じ年の58歳。読めば著者の地質学、火山学に造詣がきわめて深いことがすぐに分かります。
阪神淡路大震災に遭遇したことを契機に執筆活動を開始、この処女作「死都日本」(2002年)で第26回メフィスト賞、宮沢賢治奨励賞などを受賞しました。
内容は20XX年、有史以来初めての、しかし地球生誕何度も繰り返されてきた「破局噴火」が日本に襲いかかります。

噴火は霧島火山帯で始まり、南九州は壊滅、さらには噴煙は国境を越え、北半球を覆う。日本は死の都となってしまうのか………。

火山学者も震撼させ熱狂させたこの問題作、皆様も読まれてはいかがでしょうか。

 

最近の気になる変化:
地球上の生物にも異変が起きています。世界各地での魚や鳥の大量死、たった4日で溶けてしまったグリーンランドの巨大氷床、ハワイや千島列島の群発地震、パプアニューギニアの巨大火山や北朝鮮、中国国境の白頭山の噴火の兆し、後者の大噴火は直接日本に多大な影響を与えます。

また数日の間に約50㎞の巨大亀裂が出現したエチオピアの大地、今夏の世界各地の異常高温や異常低温、アメリカの大干ばつ、今後の世界の変化に目が離せません。

 

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