ふくろう通信

ふくろう通信 想定外のできごと

201911月 第242

想定外のできごと

 今年、異常気象が世界中で起きた事は、ふくろう通信の8月号でも書きました。暑い夏のメキシコでのとんでもない量と大きさの雹(ひょう)の来襲。ヨーロッパの異常な暑さ、中国の大洪水、インドの大干ばつ、そして日本では御存知のとおり、8月末の佐賀の大雨の被害に続き、9月、10月の台風15号と19号による東日本を中心とする暴風の被害、川の氾濫による広範囲の大洪水、さらに10月31日、沖縄では30年かけやっと完成した首里城が全焼し、世界中が唖然としました。このような想定外のできごとがとりわけ多いのが今年の特徴です。まだあと2か月残っています。

台風19号の豪雨による洪水   メキシコのヒョウ       

7月25日欧州気温           中国南部の大洪水 

首里城の炎上

「想定外でした」という発言は、大きな災害、事故などの時、政治家や企業人の言い訳になってきましたが、個人にとっても想定外の事象はいろいろあります。またわが長崎県でも多くありました。

長崎県は昔「一等県」と呼ばれた時代がありました。長崎市は出島があり世界との窓口だっただけに、アメリカ、イギリス、フランス、ロシアなど世界各国の領事館がありました。県民の暮らしも九州では断トツの時代があったのです。しかし今はどうでしょう、日本での一人あたりの県民所得は最低ラインとなり、人口流出も進み、まさに想定外です。

長崎県の想定外であったもう一つのことは、長崎新幹線がやっと今になって、開通しようか、という大変な遅れです。しかも佐賀県の反対によって、標準軌道による全線開通はいつのことになるのやら分かりません。1964年東京オリンピック開催時に新幹線は東京、大阪間で開通し、それからもう55年も経過したのにこの有様は、残念な想定外でした。お隣、中国の新幹線網ははるかに遅れて建設されてきたのに、日本の10倍以上もあり、大したものです。スピード感が全く違うのはどうしてでしょうか。スピードといえば中国新幹線は速度500㎞/時を超える車両が完成したとの事です。追い越されました。想定外でした。

私の現在生存中のもう一つの想定外の出来事は、昭和57年7月23日の長崎大水害です。この時299名の方が死亡、行方不明となった大災害、今回の台風被害より人的損害に関しては、はるかに大きく、長崎はまさに水浸しになりました。皆さんの多くがこれを経験されたことと思います。

さて私自身の想定外は何だったかと考えてみました。よくないこともありますが、上記の暗い話が多いので、ここでは自分にとって良かったことを、一つだけあげてみたいと思います。

私はある患者さんのお蔭でマラソンが趣味となりました。これも50歳を過ぎてからの事です。私自身はスポーツと縁遠かったのに、フルマラソンが走れるようになったことは、本当に想定外のことでした。いとしい?妻も私同様、走ることが趣味となり、フルマラソンも走れるようになりました。私は最近、走行中転倒して左ひざ半月板を損傷しましたが、これも想定外のことでした。やっとよくなりつつあり、走り始めています。

これからは想定外のことも頭にしっかり入れて、前向きに人生を走り続けたいと思います。