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メディカルニュース 子供のぜんそく(小児喘息)

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メディカルニュース

2016年8月

 

 

子供の喘息は飼い犬が防いでくれる?

犬と一緒に暮らすことの利点は数えきれないくらいあります。
研究によると犬を飼っている人はそうでない人と比べて健康で人付き合いがうまく、ストレスやうつの程度が軽いといわれています。

最近の研究によると、さらに喘息になるリスクが低下した、というスウエーデンの研究所から報告されています。

 

スウエーデンで生まれた約100万人の子供たち(2001~2010年生まれ)を対象に、9つのデータを解析しました。
すると1歳までに犬を飼っていた家の子供は、そうでない子供に比べて、喘息にかかる確率が15%低い結果でした。
両親がともに喘息にかかっていても結果は同じでした。

この結果は『衛生仮説』を支持するものとなります。つまり衛生状態が良すぎる環境で暮らすと、喘息などの症状を起こすリスクが高まるという仮説です。

 

しかしペットは最も一般的なアレルギー原因でもあります。
英国の団体「Allergy UK」によると、喘息の子どもの約半数が猫に対するアレルギーがあり、同様に40%は犬に対するアレルギーがあります。
ペットが自分の体をなめて身づくろいをすると、皮膚細胞に唾液が付着し、抜けた毛と共にふけとして落ち、一部の人にとっては、これがアレルゲンとなります。

しかし幼少時に動物のふけに接触することがアレルギー抑制につながる可能性があることも、今回の研究結果は示唆しています。

 

このような大規模研究が可能だった理由はスウェーデンの充実した医療と福祉の制度があって、はじめて可能となりました。
同国では子供が生まれると個別の識別番号をつけ、専門医の受診や、処方薬を含む、すべての医療記録がデータとして保存されるそうです。何とすごいことでしょうか。
犬を飼うときも同様の個別番号をもらうこととなり、そのだーたも保存され、それで研究が可能になったということです。

今回の研究は犬が家にいると、子供の腸内細菌環境に影響を及ぼす可能性を指摘しています。犬から子供に感染する特定の細菌株があり、それが子供を喘息にかかりにくくするのではないか、と考えられています。
しかし十分に分かっていないところもあり、さらなる研究が必要であると研究者は言っています。

 

犬は太古の昔から人間の最良の友です。こうしたことが解明できれば、もっと良い友達になれることでしょう。我が家の名犬、フィガロにもこの話を聞かせてあげようと思っています。きっと喜ぶことでしょう。

フィガロ

 

スウェーデン、ウプサラ大学のT.ファル教授の研究より

 

 

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