メディカルニュース 頸部エコー
- 偉大な音楽家のお話
メディカルニュース
2015年10月
頸部エコーを導入しました、検査してみてはいかがでしょうか
頚動脈エコー検査とは
- 頸動脈エコーは、簡便で視覚的に動脈硬化の診断が出来る検査です。
・ 全身の動脈硬化の程度を表す指標を評価できます。また、脳血管疾患に対する評価も用いられます。
・ 動脈硬化を起こすと血管壁が厚く、硬くなったりします。その様子が画像で簡単に確認できます。
・ 被曝も痛みもありませんので、年月を追って動脈硬化の進み具合を知る事が簡単に出来、食生活の改善や運動療法、投薬などによる予防が可能です。
検査の仕方
・ この検査では仰向けに寝た状態で枕を外し、首の部分に、ゼリーを塗りプローブをあてて、検査をしていきます。
・ 左右合わせて数分程度で終了する簡単な検査です。痛みもありませんし、リラックスして受けていただけます。
1.動脈硬化の有無
・ 血管壁を観察して、動脈硬化の有無を調べます。血管壁は下図のように3層あります。
・ 第1層と第2層を内中膜複合体(IMC)と呼び、その厚さを計ります。
・ IMCの厚さは通常1mm未満です。1mmを超えると動脈硬化が示唆されます。
・ IMCは加齢と共に肥厚します。高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満などはIMC肥厚を加速させる危険因子です
2.つまり具合の観察
・ 頸動脈の血管腔を観察します。総頸動脈の血管径は通常5~9mmです。
・ 動脈硬化があると、血管がつまったり、狭くなります。エコーで観察し、治療方針などを検討します。
3.プラークの観察
・ 1mmを超える限局性の壁隆起をプラークと呼び、その破綻が脳梗塞等を引き起こす可能性があります。
・ エコーではプラークの大きさ、形状、表面、内部の状態などを観察し、治療方針などを検討します。
動脈硬化症とは、それが進行すると?
動脈硬化症になると、動脈の特性であるしなやかさが失われるため、血液をうまく送り出せず、心臓に負担をかけてしまいます。
また、動脈が硬くなると血管の内側がもろくなって粥腫(じゅくしゅ)ができ、血管の中がせまくなったり、詰まったり、粥腫がはがれて血液中をただよい細い血管を詰まらせたりします。
ちょうど古い水道管が汚れて詰まったり、さびてはがれるのと同じ状態です。血管の内側が狭くなると必要な酸素、栄養がいきわたらず、臓器や組織が正しく機能しなくなります。
さらに血管が詰まると臓器や組織に血液が流れず、壊死してしまうことも。
また、硬くなることで、血管はもろく破れやすくなります。
進行すると心臓に大きな負担がかかるため、高血圧、心肥大、心不全などの心疾患につながり心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、下肢閉塞性動脈硬化症などを引き起こします。血管が破れると、脳出血の危険も。
たかが動脈硬化とあなどってはいけません。死につながる恐ろしい病気です。