ふくろう通信 戦慄のわが国の食料自給率
- ふくろう通信
2011年9月
戦慄のわが国の食料自給率
日本の食糧自給率が、大変低いのは皆さんご存知のことと思います。
現在40%以下です。政治停滞の中、これから増やせる見込み、取り組みは十分なのでしょうか。
現在飢餓で大変な国も多くあり、世界中で食糧が逼迫しており、食糧を外国から手に入れる事がだんだん難しくなりそうです。天候の要因で小麦やとうもろこしなどの価格が暴騰することも再々で、農産物は国家戦略の重要な鍵にもなっています。品不足がおこり生産国が輸出を制限すると奪い合いみたいになるでしょう。
日本において食品の高騰がこれから始まろうとしています。
衣食住の中でもとりわけ、食は私たちの生存のため最重要なことはいうまでもありません。
ところでまたまた首相は交替しましたが、いまや政治家よりも高級官僚が国の舵取りをしているようで、国家のもっとも大事なことがないがしろにされているような気がしてなりません。
食料自給率が上の図のように長期低落傾向が続いているのに何の手も打てないのもその現れでしょうか。
1960年までは自給率は約8割もあり、米仏を除く他の先進国より明らかに優っていたのに、現在はご覧のとおり最下位の40%、しかも他の先進国は自給率の向上に努めているではありませんか。
一体国は今まで何をやっていたのやら、です。
今後国の安全保障で大事なのは軍事力よりも、食糧かもしれません。このようになった一つの原因はアメリカの食糧政策をわが国があまりにも素直に受け入れたからだと思います。
わが国は戦後大変な食糧難を経験してきましたし、戦前でも冷夏であれば飢饉となり、東北では人減らしが行われてきたのはそう遠い昔ではありません。
また人間の歴史そのものも飢餓との戦いの面もありました。
私も含めて、多くの今の日本人は本当の食の有難さをわかっていないような気がします。
食べ残しは日常茶飯ですし、賞味期限ですぐに捨ててしまわれる食品、またそうしないとマスコミが正義の旗を振りかざして騒ぎ立てる世の中。
農地は宅地に変わったり、荒地になったりで有効に利用されない、干拓が環境問題で必ずしもいいとはいえませんが、もうすでに干拓された土地であれば、それを最大限有効に活用するしかないと思います。
そうしないと入植された農家の方が可哀想です。東北の米どころも今回の大震災と原発事故で大打撃を受け、米の生産に影響しそうですね。狭
い日本の農地はとても大切になってくると思います。また効率よく農産物を生産する技術も日本ではどんどん開発されてきているようです。知恵を振り絞って、食の国難にも立ち向かわなければなりません。