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メディカルニュース 血液型の科学

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2012年6月

 

血液型の科学

血液型性格診断は本当か?血液型はどのようにして生まれたか?

元長崎大教授、東京医科歯科大学名誉教授、藤田紘一郎先生のご著書より

私が長崎大学在学中の恩師の一人に、藤田紘一郎先生がおられます。
先生は寄生虫学がご専門でした。
その後先生は一般向けにも『笑うカイチュウ』『免疫力を高める快調生活』などのユニークな著作を発表され、皆様にもよく知られた先生になりました。

最近の著作で『血液型の科学』(祥伝社新書)があり、読んでみましたが大変興味深い内容でしたので、今回その一部をご紹介します。
血液型性格論を頭から否定する科学者も多い中、藤田先生は以下に述べる理由で、血液型によって性格も決まることもある、と考える方がより自然であるとしました。

 

 

最初に血液型と性格を関連づける研究を行ったのは、昭和2年(1927)古川竹二教授(お茶の水大)でした。
その後1970年代に能美正比古氏が『血液型人間学』を出版、ベストセラーになりましたが、やはり多くの知識人によって批判を浴びました。
日本人はおおよそA型が38%、O型31%、B型22%、AB型9%でほぼ4対3対2対1の割あいになっています。

しかし世界を見渡すと、その割合は様々でメキシコでは8割以上がO型、アメリカではO型とA型で90%を超え、インドではO型が少ないと多様性があります。

人間は血液型によって生まれながら免疫力の差があり、血液型によって罹り易い病気、そうでない病気があり、その結果血液型で性格がある一定方向に向かうと考えられるのです。

以下、血液型ごとにまとめてみました。

A
感染症、生活習慣病にもなりやすく、その結果、周囲に気をかける協調的性格になったと考えられます。
A型のルーツは農耕民族といわれ、その生活スタイルが、慎重で用心深く、几帳面で神経質な性格的特徴と関連しているように思われます。

 

O
免疫力が最も強く、病気にかかりにくいため、進取の気性、自己主張が強い性格になったと思われます。
梅毒など性病にもかかりにくいため、性的にも奔放で明るく、開放的、社交性のある性格になりました。

 

B
O型について免疫力が強いのですが、一部の感染症(肺炎、食中毒)には罹り易く、大勢の中には入ろうとせず、少しおたく気味になりやすいといわれます。
しかし枠にとらわれない自由な性格であるとされます。

 

AB
もっとも免疫力が弱いタイプで、感染症にも罹り易く、人との接触をできるだけ避けるようになります。
結果的に疑い深くなり、内向的になったのでしょう。

 

血液型によって、人間の性格に傾向が現れたのは、人と病気との間で繰り広げられた、長い闘いの結果であり、さらには宿命的に定められている血液型による免疫力の差でもあったのです。

最後に血液型の起源についてです。
人類は最初はすべてO型でしたそれからA、B,AB型が誕生しました。
その経緯とは?

 

A型誕生
アフリカのクロマニヨン人が紀元前3万年前から世界各地に分散し、アジア大陸に分散したグループは「モンゴロイド」と呼ばれ、農耕民族となり、食習慣が変わりました。
穀類、野菜、豆などを好む腸内細菌にA型物質を持っている細菌がいて、その遺伝子が人に移入(トランスフェクション)を起こした結果、農耕民族のモンゴロイドにA型人間が誕生しました(紀元前2万年前後)。

 

B型誕生
B型人間はインドやウラル地方で紀元前1万年前に誕生したといわれています。
彼ら、遊牧民族の腸内細菌は乳製品を分解するのに適するB型物質があり、それが移入されB型人間が生まれたのは、ほぼ確かなことです。

 

AB型誕生
AB型はごく最近出現しました。1000年前、東方騎馬民族が東から西へ侵略を続ける中、A型人間とB型人間の混血が起こり、AB型が誕生したものと思われます。

このように考えるとABO血液型を作らせたのは、腸内細菌であると考えられます。

それは人の胃や腸の中に血液型物質が最も多く分布していることからも十分納得ができる話です。