ふくろう通信

臨死体験

ふくろう通信2017年11月号

60歳を超えてくると、いろいろな体のパーツに劣化を感じるこの頃です。
日本人の平均寿命は男性で81歳、女性は87歳と超高齢となりましたが、医者の平均寿命は一般人より数歳短いという報告もありますし、私が平均寿命まで生きられるのか疑問です。
最近思うのですが、人生は意外と短いなということです。
時間が昔と比べとても速くたつのを強く感じます。
いつなのかは誰も予測はできませんが、自分が死を迎える時間がだんだん迫ってきたのは確かです。
死に臨むということでは、小学校の私の担任の先生の臨死体験の話を思い出します。

私が小学校4年生の時、担任は田上ハツコ(仮名)先生でした。
優しく明るい先生で、私をとても可愛がってくださり、先生が大好きでした。
突然先生がご病気でお休みになり、しばらく寂しい思いをしていましたが、やっと復帰されたその時のお話は深く強く印象に残っています。
自分が大病をしたこと。死にそうになったこと。そしてその時、とても不思議な体験をしたこと。
それはトンネルの中に突然すいこまれたように感じたら、別世界のお花畑にいて、それは、それはこの世では考えられない位、気持ちも落ちついた幸福な世界だった、というのです。
あとの詳しいことは忘れてしまいましたが、死にそうになる時そういうことが起こるのか、ということを子供ながらも深く心に刻み込まれました。

臨死体験については多くのことが書かれています。
立花隆の大著、臨死体験が有名です。
1991年NHKスペシャルで放映された番組を、さらに細かく敷衍して報告した膨大な内容で、数多くの体験、考察が含まれています。
至福感、体外離脱等の神秘体験、死に対するイメージの変化、日本人には普遍的な三途の川が現れることが多いのに比し、外国や文化が異なるとそれがないか、また違ったものになることなど興味深い内容が次から次に出てきます。
そして臨死体験は脳が作り出した幻影か、それとも実際本当にあるのか、そのどちらの説が正しいかわからないが、自分はこの研究を通じて、死が怖くなくなった。
体験した方々と同じように、よりよく生きることが大切だと結論付けています。
しかし氏は結局がちがちの科学的唯物論者のようで、最近では「人は死なない」を著した東大の名誉教授、矢作直樹氏を非理性的な怪しげな存在として痛烈に批判しています。

しかしそうでしょうか?
「マップ・オブ・ヘブン」を書いた著名な脳神経外科医のエベン・アレグザンダー博士は2008年11月、難治性細菌性髄膜炎にかかり、1週間の昏睡、脳死の状態となり、その間臨死体験を経験、その時の様子を克明に本で著しました。
彼はこう結論付けています。脳波が停止した中で経験した臨死体験は、脳が作り出した幻影では決してない、ということを。
彼は筋金入りのむ無神論者から神の存在、天国を信じる人間に変わりました。
これはふくろう通信2015年4、5月号の「天国は本当にある」に載せていますので、是非ご覧ください。

また小林健氏の「5度の臨死体験が教えてくれたこの世の法則」を読みますと、これまた唖然としたことが数多く書かれていますが、これが本当であれば、あの世、つまり死後の世界は厳然とあり、臨死体験をすると、やはり死に対する不安が全くなくなるということです。
死は完成の姿なのであり、神様からのご褒美ともいえる僥倖と断じています。
私は霊的な経験は皆無ですし、結局本当の所はわかりません。
しかし大いなる存在を信じ、自分を愛し、人を愛し、少し飛躍しますが、個人的には夭折した宮沢賢治さんを理想と仰いで生き、そして死に臨みたいと思うのです。