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メディカルニュース 鳥と人間との人獣共通感染症、オウム病で妊婦が死亡する日本初の事例が発生

2017年4月、鳥類から感染する「オウム病」で日本の妊婦が2名死亡するという、事例が報じられました。妊婦の死亡例は初めてとみられます。今回感染が確認された最初の女性は、妊娠24週に発熱のため入院。意識障害などがみられ、その後死亡しました。女性の死後、体内からオウム病の原因となる細菌、クラミドフィラ シッタシを検出しました。妊娠中は抵抗力が弱くなり、胎児に影響を与える場合もあるので、ペットなど動物との密接な接触は控えることが重要でしょう。

 

感染経路:オウム病は、人獣共通感染症として、鳥から人にも感染します。感染源としては、鳥のフンなどを人が触ることで感染します。そのため、鳥と同じ空間にいるだけでは人には感染しませんが、鳥に触れたりすると、糞に間接的に接触し、感染する可能性があります。また糞が乾燥し、粉末化したものが、鳥の羽ばたきによって空気中に飛沫が散布され、呼吸することで体内に入る恐れがあります。その他に、口移しなどの濃厚接触、クチバシでの噛みつかれたり、爪の引っ掻きによってできた傷によって感染する可能性もあります。

人へのオウム病の対策・予防方法は?:健常者であれば、仮に感染した鳥と同じ空間で生活していても感染する可能性は低いです。しかし、妊娠中や体調不良などで免疫力が落ちているタイミングでは、感染する可能性があります。その場合のオウム病への対策・予防方法として以下が挙げられます。

  1. 鳥との接触を控える、特に免疫力が落ちている時は推奨される
  2. 飼い鳥を検査し、感染している場合は、動物病院で治療する
  3. 鳥との濃厚接触を避け、触った後は手洗い・消毒
  4. 鳥のお世話の際は、マスクを着用する
  5. ケージの清掃・消毒を欠かさず、飼育環境を清潔に保つ

オウム病の人の症状は?:高熱、悪寒、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛、咳などのインフルエンザに近い症状が突然発症します。

オウム病の治療法は?:鳥の場合と同様に、抗生物質(抗菌薬)の投与による治療が行われます。テトラサイクリン系やキノロン系、マクロライド系の抗生剤が有効ですが、妊婦や小児の場合、副作用などの影響から、マクロライド系抗生剤の使用が推奨されています。早期に発見できれば、治療で回復するため、致死率は低いです。

人への感染事例はどれくらい?:オウム病の人への感染は、日本では毎年30人程度確認されているということです。飼い鳥の数と、オウム病を保有率(約10%)ということを考えると、オウム病は人間に感染する確率は低い病気であると言えます。

終わりに:今回、日本での妊婦の方がオウム病を発症し、死亡する初のケースでした。今回、どういった感染経路だったかニュースからは分かりませんでしたが、日本での感染経路としては、書籍によると、オウム類71%、ハト類12%と、インコやオウムなどの飼い鳥からの感染が過半数を占めています。そのため、基本的には、鳥を飼っていない人が感染する事例は少ないと思われます。鳥を飼われている方については、鳥のお世話をした後、手洗い・消毒を徹底しましょう。飼い主自身の感染を防ぐだけでなく、周りの他の人への感染を防ぐことが必要です

また鳥に関係する感染症にはインフルエンザ、クリプトコッカス症がありますが今回は割愛します。