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メディカルニュース 日本に上陸 デング熱について

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2014年9月

 

日本に上陸 デング熱について

長崎でも過去に大流行していました。ご存知でしたか?%e3%83%87%e3%83%b3%e3%82%b0%e7%86%b1%e3%83%87%e3%83%b3%e3%82%b0%e7%86%b1%e3%80%80%e8%9a%8a

今話題となっているデング熱は熱帯・亜熱帯の流行病で、デング熱ウイルス(右写真)によって引き起こされ、ヤブカ属の蚊(ネッタイシマカ 左写真、ヒトスジシマカ、後者は日本に存在)によって媒介されます。

発熱と出血傾向(皮膚、歯肉、あるいは胃腸)、重症化すると不安、興奮症状、循環障害がみられ、最悪の場合、重いショック症状となり死亡します。
ですがデング熱の症状が出てから1週間くらいすると、多くは治ります。
それで俗称として「七日熱」という言い方をされていたこともあります。
またエボラ出血熱と違い、致死率は数%でそれほど高くないとされています。
それでデング熱は治りやすい、と一般に言われていますが必ずしも、そうとばかりはいえません。
特にデング出血熱(重症)になりますと、致死率は5%前後に上がります。
世界でみますと、年間でデング熱またはデング出血熱で約2万4000人が死亡しています。

致死率は比較的低いデング熱で2万人以上が死亡しているわけですから、デング熱に感染する人の数はかなり多いと推測できます。

 

長崎市で大流行したデング熱のことについて触れます。
昭和17年7月、突如としてデング熱が大流行し、長崎県1万3323、大阪府795、兵庫県1357、徳島県1、鹿児島県92、沖縄県1985、合計1万7554と報告されていますが、その実数は到底この程度の数字ではなく、全国で10万人弱は感染がみられたということです。

これは毎年流行しているインフルエンザの患者数に匹敵する数になります。
小規模の流行が散発的にあった、というのとはぜんぜん違います。どうして大流行したかについてはいろいろ言われていますが、はっきりしたことは不明です。
また当時の患者では、尿の中に蛋白が出る、いわゆる蛋白尿がみられた症例が40%くらいありましたから、インフルエンザ以上に強い症状の感染症と考えられます。

 

デング熱の治療法は、今のところ、予防ワクチン、あるいは治療薬といったものは、全くありません。

デング熱を発症したら、対症療法で1週間くらい、辛抱するしかありません。
ただし、一度デング熱にかかりますと、終生免疫ができて後は非常にかかりにくい状態になります。
解熱剤にはアセチルサルチル酸系(アスピリン系)は出血を助長するとされ、アセトアミノフェン(商品名カロナール)がよいとされています。

日本にもヒトスジシマカは存在します。
東京代々木公園での蚊もヒトスジシマカと思われます。予防に関しては、日中に蚊に刺されない工夫が重要です。

具体的には、長そで、長ズボンの着用、蚊の多いところでは昆虫忌避剤の使用です。