ふくろう通信

ふくろう通信 肺炎球菌ワクチン

2010年3月

肺炎球菌ワクチン

長崎保険医協会から肺炎球菌ワクチンについてのテレホンサービスの3月の分を頼まれました。
800字以内で、との依頼なので、なんとか工夫してまとめたのが下記の内容です。ご参考にされてください。

なお電話されればこれと同じ内容のサービスが受けられます。(TEL:095-826-5511)

 

 

肺炎球菌による肺炎は、細菌性肺炎の約1/3を占め、最も多く、老人や肺気腫、心臓病などの合併症を持つ方は死亡率が高くなります。
またペニシンリンをはじめとする抗菌剤が効かない肺炎球菌が最近増加しており、肺炎球菌ワクチンの重要性が高まっています。
肺炎球菌には80種類以上の型がありますが、これらの中から感染する機会の多い、23種類の型が選ばれ、肺炎球菌ワクチンがつくられています。

 

ここで注意したい点は、肺炎の2/3は肺炎球菌以外の病原体によるもので、それらに対してこの肺炎球菌ワクチンは無効であるということです。
アメリカの調査では肺炎の20%前後が肺炎球菌ワクチンで予防可能でした。肺炎球菌ワクチンは1回の接種で免疫効果が約5年間維持されると考えられています。
以前禁止されていた、2回目以降の接種も、副作用が非常に少ないことから、最近解禁されました。このワクチン接種は65歳以上の高齢の方、心臓、呼吸器に慢性の病気がある方、脾臓を摘出した方、腎不全、肝硬変のある方、糖尿病の方などに広く勧められます。

また肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンの両者を接種すると単独の接種より、高い肺炎予防効果があります。肺炎球菌ワクチンの公費補助は平成21年10月の時点で全国では165自治体と少なく、このためアメリカでは高齢者の50%以上が接種されているのに対し、日本ではまだ数%にすぎません。
しかしその有効性が認識され、接種者は飛躍的に増加してきています。ワクチン接種に8000円前後の費用がかかるのが難点ですが、高齢者で特に基礎疾患をお持ちの方には、強く接種が勧められます。

 

知っておきたい慢性副鼻腔炎
長引く鼻の症状にご注意を、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)かもしれません

風邪をひいたあとにいつまでも鼻汁が出たり、鼻がつまる。あるいは、鼻炎か花粉症と思っていたら粘り気のある膿性の鼻汁になって、ノドにひっかかる感じがする……。

もし、そんな症状がみられたら、慢性副鼻腔炎(ふくびくうえん)の可能性があります。

副鼻腔というのは、鼻の穴(鼻腔)の周囲にある計4対の空洞(上顎洞、篩骨洞、前頭洞蝶形骨洞)のこと。そこになんらかの原因で細菌などが入ると、炎症を起こし、鼻汁や鼻づまりなどの不快な症状をくり返すことがあります。
それが副鼻腔炎という病気で、急性と慢性を合わせると毎年1000万~1500万人もの人がかかっています。
ところがほとんどの人は、自分では気づいておらず「風邪が長引いている」と思っていて、軽度なら症状が自然に治まってしまうこともあるからです。
しかし放置していて慢性副鼻腔炎になると、いつも鼻がつまった状態になったり、膿のような鼻汁がたまったり、さらには頭重感や倦怠感がしたり、匂いがわからない嗅覚障害になったりして、日常生活にも支障を及ぼすようになります。また非常に治りにくいタイプのものがあることや、アレルギー性鼻炎や気管支喘息を併発しやすいことなどがわかってきました。

症状が長引いている時には、早めに受診を。